調子落ちなのは、もちろんわかっていた。
年頭の和歌山での落車以来、成績はガタ落ち。びわこでは美千隆の番手であっさり競り負け。西宮では北川の先行を差せず。そして今回の和歌山も初日は見せ場なし。準決勝は村上に引っ張ってもらって無風の4角ハコ、どうやらこうやら決勝に乗ったという内容だった。
3月14日和歌山S級シリーズ決勝 電投55#
10R S級決勝 発走16:10
近畿が2派に分かれて人気は小嶋=小川。だが小嶋の調子は万全ではない。このメンバー相手に主導権を取れば、間違いなく小川が差す。そのことは小嶋本人もわかっているはずだ。
後ろが中部ならともかく、急造ラインで小嶋は逃げない。逃げるのは美千隆だ。あとは村上がうまく中団を取ってくれるか、小嶋をインに詰まらせてくれればよい。また村上にもそれくらいの芸当は出来るはず。このレースに競りはない。金田がいくら調子落ちでも、美千隆のメイチ先行を無風で回れば間違いなく差せる。固い。そう思った。
オッズは小嶋=小川が6倍強、中村ラインは差して10倍強、突き抜けて10倍弱。小嶋相手の主導権なら美千隆は早駆け。3番手が伸びる和歌山バンク、郡山が来るだろう。
なにしろこのレース、金田はもちろん、それぞれに思い入れのある選手達が大挙して乗っている。よけいな思い入れが予想を狂わしていないだろうか。何度も検討した。大丈夫だ、よく見ている選手だからこそ展開が正確に読める。ここで勝負だ。
サイフの中のあるだけの紙幣(注:すべて夏目漱石)を全部9−5の1点に投入した。
号砲。
小嶋が前で受けて村上が中団、赤板から美千隆が上昇していく。鐘の鳴る前から先行体勢。中団を狙った小嶋を村上がアウト併走でインに詰まらせる。
「村上、ナイス アシスト」 思わず声が出た。
最終バック、ブンブン逃げる美千隆。村上は中団アウトで併走、小嶋は完全にインに詰まってもう1銭もいらない。美千隆との車間を開けて捲りに備えていた金田だが、結局だれも捲ってこない。そのまま最終4角。
そういえば金田が前回優勝したのは一昨年の向日町記念だから1年半も遠ざかってたんやなあ。そういえば、今日は優勝者の表彰式やるって言ってたなあ。サッサと払い戻しに行かんと表彰式見られへんかも・・。いろんなことが頭の中を巡った。・・が、
・・3番手から郡山が中を割った。
1着5郡山 久二 2着9金田健一郎 3着7小川 巧
枠番4−6 2640円 車番5−9 3450円
先の西宮記念で、神山雄一郎が5ヶ月ぶりの優勝で「しばらく優勝から遠ざかってクサりそうになったこともあったが・・」ってな内容のことをしゃべっていた。去年の金田は特別3回、準特別1回、記念
11R S級決勝 発走16:25
荒れまくった準決勝、マンシュー2発(うち1発が金田1着)は去年と同じ。そして決勝が先行1車も去年と同じ。そう、歴史は繰り返す。
車番 9の2着流し
特に準決のヒモ米田の4−9と「6番車」小倉の6−9特注! 狙え2マンシュー
結果 前受けした吉岡を、小倉がイン切りして打鐘。後閑発進、小倉が高木をドカして3番手確保。吉岡7番手。小倉3番手から捲って快勝。また6番車、また2マンシュー。歴史は繰り返したのだが・・。
1着6小倉 竜二 2着8坂本 英一 3着3吉岡 稔真 7着9金田健一郎
枠番5−6 2090円 車番6−8 22250円
11R S級決勝 発走16:20
落車後でどうか思っていた花月園もなんとか決勝進出。とはいえ、見事に位置無しとはなあ・・。
濱口ィ、先週おまえに落っことされたんやから、責任取っておまえが前回れ・・・てな訳にはいかんか
車番 位置無いときこそ2着流し
結果 1着7新田 康仁 2着1紫原 政文 3着9関根 幸夫 5着3金田健一郎
枠番 5−1 2620円 車番 7−1 2690円
リメンバー・パールハーバー 1998/9/28
9月29日 一宮オールスター決勝 電投41#
11R S級決勝 発走16:25
枠車 名前 歳 期 脚 ギア 得点 事故 逃 捲 差 ク B
11山口 幸二30 岐 62 S1 追 3.57 117.18 5.0 0 3 10 1 0
22吉岡 稔真28 福 65 S1 逃 3.57 120.01 3.6 5 13 1 0 7
33馬渕 紀明27 愛 68 S2 逃 3.57 116.84 2.4 2 5 1 0 7
44一丸 安貴26 愛 70 S1 逃 3.57 112.96 3.6 2 4 1 0 10
5本田 晴美34 岡 51 S1 両 3.57 118.33 3.4 2 7 4 0 6
56梅澤 謙芝32 三 57 S2 両 3.57 113.36 0.0 4 5 3 0 9
7神山雄一郎30 栃 61 S1 逃 3.57 122.42 2.2 4 17 0 0 9
68萩原 操35 三 51 S1 追 3.57 112.57 0.2 0 0 5 1 0
9金田健一郎31 大 60 S1 追 3.57 118.84 2.8 0 1 4 3 1
並び想定 ←43186 25 79
1山口 今回は運も向いてる。馬渕マーク
2吉岡 後ろが尊敬する本田さんだし、迷惑はかけられない
3馬渕 一丸が頑張ると言ってるので任せる
4一丸 必ず主導権を取る。中部から優勝者を出す
5本田 吉岡が勝つレースをしてくれたら2着はあるかな
6梅澤 5番手では・・。ラインの切れ目から外に踏む
7神山 中部分断も視野に入れて
8萩原 中部4番手を固める
9金田 神山ジカ付けは初めてになる
あれは平成3年の一宮ダービー。「よおし、捲れる」っと思った次の瞬間、鈴木誠の強烈ブロックだった。無念の落車。あれからしばらく成績が伸び悩んだ時期があった。"普通のS級選手"になってしまった時期があった。岸和田ダービーを目指して脚質転向を図り、実力をつけ、特別競輪特選スタートの地位までこぎつけた。あれから7年、このバンクには大きな忘れ物がある金田。あの日の分まで思い切り踏め。
Remember ICHINOMIYA! I shall return!
結果 赤板、お約束通り一丸先行。吉岡5番手、初手で前受けした神山は8番手。最終バック馬渕が番手捲り。最終3角吉岡が捲るも不発。馬渕の番手から山口が完全V。
1着1山口 幸二 2着5本田 晴美 3着3馬渕 紀明 6着9金田健一郎
枠番1−4 4390円 車番1−5 5770円