万車券の条件
1998/6/22日曜日、岸和田の特別観覧席。
「いやあ、奈良の決勝はまいったなあ」
「100円でも買うといたらなあ。細川の2着は十分買えるんやから」
「千円持ってりゃ100万、1万張ってりゃ1000万やったんやもんなあ」
「あほ、奈良の売り上げやったら、あんなもんに1万も張ったらオッズ変わるわい」
今、近畿は、奈良−岸和田−甲子園のS級シリーズ3連発。その第1弾、奈良の決勝は、人気の
松岡彰洋が不発。佐久間仙行−細川貴雄で105540円の大惨事になったのだ。まあ、中には代用で取った人もいるようだが。「奈良は荒れるのう。この前も、去年の暮れあたりに
20万シュー出たやろ」
今日の結果
このおとし前、どうつけるつもりやねん。
6日
土曜、岸和田の特観席。「明日は西宮しかやってへんのやろ」
「よりによって一番設備悪いトコで」
「なんで甲子園でせえへんねん」
「ほんでも、明日は西宮いくんやろ? メンバーはええし」
「明日はもうゆっくりしようかな」
「明日は競馬にしよと思ってるんや、ダービーやし」
CSでは小松島Sシが流れている。が、見ている客はあまり居ない。近畿で開催がない日には四日市や松阪あたりまで行く客は結構いるが、四国ってのは遠いのか。それとも客も選手と同じように中近ラインなのか。
7日
日曜、小松島の特観席。基本的に特観派なので、特観のない西宮はわたしにとってキツイ。岸和田からだと乗り換え2回の西宮より、乗り換え1回で済む小松島に来ていた。
小松島港から競輪場までは歩いて10分ほど。どうやら、フェリー客の中で競輪客はわたしだけだったようだ。出走表を見ると、昨日の入場者は1561人、売り上げが9500万。おいおい、土曜日のS級シリーズでこれかよ。マジで寒いぞ。
ここへは去年の小松島記念のときに初めて来たのだが、それ以来気に入って2月に1度くらいの割合でここに来ている。何が気に入ったかというと、ここは
車券の相性がやたらといい(笑)。わたしが複数回行って車券でプラスなのはここだけである。ここの競輪場はやたらと地元選手が売れる傾向がある。いつも見てる近畿地区の選手が、ここでは結構いいオッズがつくのだ。6月7日 小松島S級シリーズ2日目
9R S級準決勝
53
地乗り ←4296 718
位置のない関東勢が番手競りの気配。逃げるのは増成だろうが、鈴木なら中団あれば捲れる。捲り不発なら増成の後ろから地元勢のズブズブだろう。鈴木の捲りを本線、オッズの安い地元の突き抜け目を押さえにした。
最終ホーム増成が先行、関東勢が中団に構えたため鈴木は7番手。これは捲れそうにない。
「ああ、押さえのほうか」
最終4角、増成先頭。米崎まだ動かない。
「おい米崎交わしに行かんかい、
増成
逃げ切る。1着4増成 富夫 2着2米崎 賢治 3着5福田 匡史
10R S級準決勝
地乗り ←195 378 426
桜井=松木が1番人気。そりゃ桜井が逃げれば松木→桜井で決まるだろうが、桜井が地元で勝ちに行けば、捲りに構える可能性有り。と、なると渡邉が逃げて平城の頭。オッズを見るとスジの平城→渡邉で20倍前後、あとは
穴。ここで福沢諭吉くん2枚を穴場へ派遣した。最終バック、予想通り桜井は出渋って7番手。しかし、逃げているのは
「先行以外なら何でもする」とコメントしていた奥泉。その3番手に渡邉がハマっている。
この展開で平城に差せというのは
酷な話。
1着4渡邉 隆 2着3桜井 健 3着2平城 浩次
おまけに、7番手から桜井の捲り追い込みが2着に届いてしまい、押さえの
4−2まで紙屑になっていた。
帰りのフェリーが和歌山港へ着いた。
来月の小松島は
開設記念。今日の負けを取り返しにいくぞ。お、前節は金田健一郎がでるじゃあないか。相手は神山雄一郎、高木隆弘、児玉広志・・。対して近畿の足場は北川智博、川原義哲・・。う〜ん。小松島は、いつまで
相性のいいバンクでいてくれるだろうか。いつものように岸和田の特観席、CSテレビの前。
名前は知らないが顔見知りの人たちが集まっている。「なんや四日市かいな。今日は神山のレースやろと思って来たのに」
「宇都宮かいな。あんなもん神山鉄板でおもろないがな。こっちのほうがおもろいで」
「四日市、昨日行って来たんや。最終レースは失敗したなあ」
「ああ、十文字→後閑で
「昨日四日市へ行った」というセリフが当たり前のように出てくるが、岸和田から四日市までは片道約3時間。ま、わたしも昨日は難波7:30発の近鉄特急に乗っていたのだが。
岸和田で大本命
清嶋彰一(福井)が競り負ける惨事が終わった頃、四日市も最終レースを迎えていた。4月26日 四日市記念後節準決勝 電投48#
地乗り ←178 256 439
号砲鳴って、真矢が前受け。
「おいおい、叩かれたら1銭もいらんのに前受けしてどないすんねん」
「真矢も変なときに前受けするからなあ」
「これで上野来たら突っ張るんか?」
「もう突っ張らなしゃあないやろ。よう捲らんのやから」
赤板、上野が先行体勢。真矢も突っ張る構えを見せたが出足が違う。結局上野が逃げて海田が中団。真矢は
7番手。「あ〜あ〜、もう真矢1銭もいらんがな」
中団から海田がひと捲り。後方から清水と金田がインを突いている。そのとき、大外を白い勝負服が突っ込んだ。
「ひえ〜、真矢
届いてるやん」
払い戻しが発表される。
枠番 2−1 4050円 車番 2−1 4070円。
「4千円かあ。それでも買うてたヤツおるんやな」
「買うてたヤツに聴きたいわ、どんな展開考えて買うてたんやろ」
「真矢逃げて
CSでは、したらじゅんこお姉さんと解説
(誰だったか忘れた)がレースを振り返っている。「2着の山本真矢選手もすごい脚でしたね」
その場のみんながツッ込んだ。
寝坊した。
朝起きれば10時を過ぎている。いや、すぐにこれから直接電車に乗れば和歌山Sシの1Rに間に合うのだが、今日は職場のロクデナシ仲間に皐月賞の馬券を買うように頼まれてあった。岸和田からいったん難波のWINSに寄ったあと、すぐさま和歌山行きの急行に飛び乗った。
南海線の和歌山市駅についたのは13時過ぎ。立ち食いソバで昼食を済ませる。別に難波で食べてもよかったのだが、難波だと月見そばが300円、和歌山だと270円。普段ン千円単位の金を3分で溶かしてるくせに、こういうのには敏感である。
競輪場にたどり着いたら5Rの締め切り。A2ながら向日町・立川と連続優勝で地元戦出場の南部健次郎が、番手競られて飛ばされ
11800円の惨事。相変わらず和歌山は荒れ出すと止まらんなあ。S級戦からの参戦だったが、今日は結構冴えていた。6Rで本線ではなかったが
4100円をゲット。9Rの740円は本線で。ハズしたレースも最終4角まで展開ばっちり。よ〜し今日はイケルぞ。4月19日 和歌山S級シリーズ準決勝
地乗り ←617 538 429
1番人気は北野が逃げて水島−前田のズブズブ、次が井上=出口の折り返し。しかし、捲りはきかないが3番手は伸びる和歌山バンク、北野が逃げたら突っ込むのは前田のハズ。オッズを見ると前田の頭は前田−水島の
「かわしのかわし」以外はすべて万車券。ここで、今年の負け分が全部取り返せるくらい勝負した。打鐘3コーナーで北野が主導権。中団を取りに行った井上だが渡邉も中団確保。中団のもつれを見て北野が流す。結局井上は中団アウトから仕掛ける苦しい展開。
最終3コーナー、自力で捲った出口を水島が張りに行き、開いたインから前田が突っ込む。
ゴールは8前田−2出口−3水島の順。
「お知らせします。ただいまの審議の対象は、第5周回2センターの3番、6番、
8番選手ならびに第5周回4コーナーの8番選手です。決定はしばらくお待ち下さい」2センターでは渡邉が担架に乗せられている。VTRを見ると前田は渡邉と接触して落車させた上、最後の直線では出口をインから抜いていた。
ダブルで審議対象
では助かる見込みはない。
おまけ
4月19日 武雄記念前節準決勝
地乗り ←734 915 628
九州のほうでは、こんな番組で東出が
1着失格。青島−金山で10万シューだったそうな。ご愁傷様です。