けいりんヤラレ日記
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どうした中井 護 1998/9/13

 中井 護(滋賀74期)が不振にあえいでいる。

 近畿地区以外の方にはピンとこないかも知れないけど、2年ほど前まで彼はA級のスターだった。逃げてよし捲ってよし、ヒラ開催に出かけて9Rまでボロボロにやられていても、最終レースに彼のスジ車券で勝負すれば負け分はリセットできたのだ。

 しばらくS級で走っていた彼が今期はA級落ち。こりゃ鉄板勝負、また中井に車券で儲けさせてもらえるぞと喜んでいたのだが、

びわこ 32
観音寺 99欠
和歌山 96欠

惨憺たる成績で今日は甲子園出走だった。

 

 このところA級で狙える選手が減っているように思う。以前ヒラ開催で「A級最強」と言われた水島章とか、片山弘城、松田治之(いずれも大阪)といった面々がS級に上がって、そこそこ頑張っているのはそれはそれで嬉しいのだが、そのぶんヒラ開催が寂しくなった。もちろん神山や吉岡のような競輪界のスターに比べたら華々しさはないけど、A級にはA級のスター選手がいたのだ。

 

9月13日 甲子園普通開催初日 

10R A級特選 発走16:10
枠車 名前  歳  期   脚 ギア 得点 事故 逃 捲 差 ク B
11三槻 智清21 佐 80 A1 逃 3.57 99.93 0.4 5 10 0 0 15
22水谷 良和27 愛 70 A1 追 3.57 98.57 2.0 0 5 3 2 0
33竹内 久人43 岐 37 A1 追 3.57 104.35 1.6 0 0 7 3 0
44中井  護24 滋 74 A1 両 3.57 96.39 0.0 0 2 0 0 5
 5平田 直樹29 岡 61 A1 追 3.57 97.18 2.2 0 0 5 2 0
56南部健次郎25 和 72 A1 両 3.57 94.89 0.0 0 0 4 2 0
 7堺  和之26 福 70 A1 両 3.57 97.67 0.0 0 0 7 4 0
68河野 克也24 兵 71 A1 両 3.57 96.41 1.2 0 0 5 2 0
 9山田 圭二26 愛 70 A1 追 3.54 96.46 4.4 0 0 4 2 0

          329
地乗り ←486 175

 80期の三槻から売れている。1−31−7が1桁オッズ。中井ラインは逃げ切り40倍、差し目30倍。前2節の凡走で客も中井を見限ったようだ。中井復活を祈って1=44=8をそれぞれ折り返した。

 レースは中井が打鐘先行、最終ホームから三槻が巻き返しに出ると番手で競っていた竹内・堺は2人とも切れる。中井と三槻のモガキ合い。だが先に売り切れたのは三槻の方だった。最終4角水谷が捲り追い込む。

 

1着4中井 護 2着2水谷良和 3着3竹内久人
枠番4−2 7260円  車番4−2 17850円 
・・抜けた。

 

中井が粘りきった。久しぶりに見る強い中井だった。

 

 やっぱり、近畿のヒラは彼が強くないと盛り上がらない。今日のレースを復活のきっかけにして欲しい。15日(祝)は向日町記念だけど、もし中井が準決も1着取ったら甲子園に行こうかな。どうせ9Rまでに沈んでるだろうから、最終Rでリセットさせてくれよ。

 

追記

準決:最終ホームで中井発進。スジの番手が切れ、別線の先行屋にハマられる。3着。
決勝:ホーム先行、スジの番手に差され2着。3日とも主導権を取りきったのは良しとしよう。


今日、和田誠吾がもらったお金 1998/8/28

 決勝戦の締め切りベルが鳴り終わっても、1つの穴場だけ客がまだ残っている。マークカードの記入不備か。そこまではよくある光景なのだが、そこから「8−1に50万足しといて」なんて声が聞こえてきたからさあ大変。まわりの客が遠巻きに見物しに来た。

甲子園記念前節 S級決勝 
枠車 名前  歳  期   脚 ギア 得点 事故 逃 捲 差 ク B
11澤田 義和25 兵 69 S1 逃 3.57 115.31 0.0 4 8 0 0 7
22和田 誠吾33 広 55 S1 両 3.62 114.63 0.0 0 2 3 3 0
33岡崎 孝士21 熊 77 S1 逃 3.57 114.53 1.0 5 3 1 0 10
44佐藤 晃三30 千 61 S1 追 3.57 110.75 5.6 0 1 6 1 0
 5郡山 久二34 大 55 S1 追 3.57 115.75 1.2 0 0 2 3 0
56豊岡  弘29 長 69 S2 両 3.57 111.68 1.0 0 1 1 1 1
 7水島  章31 大 57 S1 追 3.57 112.60 1.2 0 0 6 1 0
68内林 久徳34 滋 62 S2 追 3.62 118.88 2.0 0 2 9 2 0
 9稲積 秀樹32 富 55 S1 追 3.57 115.29 0.2 0 0 4 1 0

地乗り ←4 1857 3629

 

近畿スジに、都合35000枚。

 

「おいおい、あんな買うたらオッズ変わるやろ。なんぼ全部で2億売れてるいうても」
「気持ちええなあ、あんだけ買えたら」
「あんな人の後ろへは並べんのう。千円札なんか出されへんやん」
「何買うてた? 1点勝負か?」
「いや、近畿スジを何点か買うてたみたいやな」
「しっかし350万も突っ込むほど堅いレースとちゃうけどなあ。まあ、和歌山の事件みたいに保険金でも貰ったら買えるけどな(笑)」

 

 レースの方は地元の星、澤田が捲り不発。逃げた岡崎の3番手から2和田−4佐藤と突っ込んで2マンシューの結末。

 

「おい、あの人どうなった」
「いや、これは持ってへんて。350万円紙屑や」

 もちろん、わたしも2−4なんか持ってないが、くやしいという感情は湧いてこない。あ〜、すごいもん見た。


夢を見せてくれ 1998/8/4

青森全日本選抜2日目、岸和田場外。11Rの発売中。
バンク内では、ひとりの選手がバイク誘導を始めた。

「おい、あれS級のパンツやないか」
「誰やろ。主な連中は青森におるんやし」
「岸和田でS級やから・・大矢兄弟のどっちかか?」
「いや・・あれは・・マエタクや」

 

前田拓也だ。

 

 バイクはどんどんスピードを上げていく。あれで70〜80キロくらい出ているんだろうか。バイクの後ろにピッタリついてもがいている。

「ほお〜、なかなかやるやないか」
「しっかりやらんと、特別乗られへんからのう」
「ホンマは、あいつもこんなとこで練習してんと、青森行けるようにならんとあかんのやけどな」

 

わざわざ客の入ってるバンクで練習するとは、あいかわらず目立ちたがりやな。

 

8月2日 青森全日本選抜2日目 電投12#

11R S級優秀 6着まで準決勝
枠車 名前  歳  期   脚 ギア 得点 事故 逃 捲 差 ク B
11三宅  伸28 岡 64 S1 両 3.57 118.25 1.0 5 7 2 0 10
22金田健一郎31 大 60 S1 追 3.57 117.76 0.4 0 1 4 2 1
33太田 真一22 埼 75 S1 逃 3.57 116.61 0.0 10 2 0 0 17
44小川  巧32 岡 57 S1 追 3.57 115.93 0.0 0 1 3 2 0
 5神山雄一郎30 栃 61 S1 逃 3.57 121.98 1.0 6 16 1 0 9
56小川 圭二27 徳 68 S1 両 3.57 113.23 0.0 0 1 4 0 0
 7鈴木  誠33 千 55 S1 追 3.57 117.60 1.0 0 0 5 3 0
68横田  努26 熊 69 S1 逃 3.57 114.82 0.0 6 3 0 1 15
 9本田 晴美34 岡 51 S1 両 3.57 116.96 0.0 1 8 3 1 6

地乗り ←194 82 3576

ダントツの1番人気5神山→7鈴木で2.0倍。

「あ〜あ〜200円かよ。かというて、裏はいらんしのう」
「こんなん、筋書き通り5−7で決まるか? 太田かて、自分逃げたら6着残られへんの分かっとるがな」
「こんなもん、太田逃げるわけあるかい。横田逃げて中団三宅じゃ。横田粘って2−8 8−2(笑)」
8−2なんかドスジで万車券やんけ(笑)。オレも買うたけど」
「あ わいも持ってるで。金田の表ウラ総流し」

 

 ここには、そういう客が集まっている。

 

 レースは、最終ホームで横田がメイチのカマシ先行、金田がぴったり続く。「金田のアタマ」にツイていた大きなオッズが脳裏をよぎる。場内が色めき立った。

「よっしゃ、三宅そこへついて行けえ! ああっ、何やってんねん」
「あっちゃあ、太田中団かよ」
「横田あっ、粘れええっ」
「太田行くなああっ、神山のために行ったる必要ないっっ」
「あちゃああ、神山来よったあ」
「金田つっこめえええ」

「よっしゃあっっ 5−2かあっ? 5−2やったら、いっぱい勝負してるぞお!」
「いや、本田晴美も来てるで。 5−9ちゃうか?」

 ゴール前スローVTR、ゴール前1mで金田が本田に交わされる。場内に広がる落胆。5−9ならオッズなりにしか売れていないが、5−2だったら払い戻しは長蛇の列だったろう。

 

 「所詮、競輪選手なんてバクチの駒」という考え方もあるだろうけど、それだけではつまらない。贔屓の選手を応援するのは楽しい。また特定の選手のレースを追いかけていれば、どういうときは狙えて、どういうときは車券的にいらなくなるか分かるようにもなるし、結局バクチにも有利になると思う。贔屓の選手が勝って穴になった時の喜びは、払い戻しの2乗に比例するぞ。この喜びは「バクチの駒」では味わえないはずだ。

 

 11Rが終わってバンク内に目を戻すと、前田はいつの間にか引き上げていた。彼にもいつの日か、特別競輪で大穴あけて欲しい。今回の全日本選抜、金田には4日間いい夢を見せて貰ったと思う。夢は夢で終わったけどね。


福井記念参戦記 1998/7/25

 実は、夏のボーナスで車にカーナビゲーションを付けた。今、ドライブがしたくて仕方がない。

 でも、普段走る道ならカーナビなんか必要ない。普段走らない道を走りたい。と、いうわけで今日は福井記念へマイカー参戦。ホントは車で行くよりJR利用の方が安くつくのだが、名神→北陸道経由で福井まで車を飛ばした。

 渋滞に捕まって、現地にたどり着いたのは12時前。3Rから参戦だったのだが、今日の福井は地元10割増し。朝からずっと、ことごとく福井の選手が連に絡む。仕方がないので8Rで久保義弘(福井59期)を買ったら、こいつは3着。軍資金は着実に減っていった。

 

10R S級選抜 
枠車 名前  歳  期   脚 ギア 得点 事故
11俵  信之33 北 53 S1 追 3.64 114.20 4.6
22古原 勝己32 大 60 S2 追 3.57 112.46 6.0
33一丸 安貴26 愛 70 S1 逃 3.57 115.09 2.4
44岩見  潤24 三 71 S2 両 3.57 111.02 2.2
 5川口 秀人32 徳 57 S1 追 3.64 109.99 3.6
56池上 孝之26 兵 69 S2 両 3.64 108.21 0.4
 7尾崎 雅彦40 東 39 S1 追 3.54 113.14 5.4
68三木 輝明36 徳 52 S2 両 3.57 110.34 3.6
 9伏見 俊昭22 島 75 S1 逃 3.57 113.53 0.4

地乗り ←62 3458 917

 

 先行力は断然伏見だが、後ろが俵では逃げるに逃げられない。一丸は捲り屋。と、いうことは主導権は池上で、狙いは番手の古原。オッズを見ると古原の頭は、スジの池上で50倍、あとはド万シュー。今日の流れでは、福井の選手が1人も乗ってないこのレースで勝負をかけようと判断した。

 池上が先行体勢も、最終ホームで一丸が叩く。最終バックで伏見が捲る。終わったかと思ったが、最終4角で大量6人落車。生き残ったのが一丸、古原、池上の3人。

 

「よっしゃああっっ。こはらあああっっ」

 

1着3一丸 安貴 2着2古原 勝己
枠番3−2 7460円  車番3−2 8140円

2−3だったら数十万円の払い戻しを受けられたのだが、3−2は1枚も持ってない。

 

11R S級特選 
枠車 名前  歳  期   脚 ギア 得点 事故
11小川  巧32 岡 57 S1 追 3.57 115.82 1.4
22市田佳寿浩22 井 76 S1 逃 3.57 118.65 4.6
33金田健一郎31 大 60 S1 追 3.57 116.90 2.0
44滝澤 正光38 千 43 S1 両 3.77 113.90 2.4
 5山口 富生28 岐 68 S1 追 3.57 115.30 6.6
56郡山 久二33 大 55 S1 追 3.57 113.88 1.2
 7遠澤 健二33 神 57 S1 追 3.64 116.96 4.2
68堤   洋22 徳 75 S1 逃 3.57 114.76 3.6
 9戸邉 英雄35 茨 51 S1 追 3.57 116.24 2.4

地乗り ←236 475 819

 このレースは1週間前から金田=市田で勝負と決めていた。ところが直前になって神山が欠場。20倍くらいつく予定だったオッズが、市田→金田が4倍、金田→市田が5倍になってしまった。

もう、表裏折り返せるような経済状態じゃない。1点勝負だ。

 堤が先行、近畿3車の見事な連係で市田はまんまと中団確保(郡山いい仕事やったぞ)。最終3角市田が捲る。

 

「差せえ、差してくれえええ」

 

1着2市田佳寿浩 2着3金田健一郎
枠番2−3  370円  車番2−3  380円

 

わたしの叫びは4分の3輪届かなかった。

 

 帰りの福井市内は渋滞。さっそくカーナビで抜け道を探したのだが道に迷う。おまけに画面見ながら運転してたら酔ってしまった。やっぱり「ご来場の際は電車・バス」やなあ。

 帰り道は来たときより遠かった。