逃げて9着の日 その2 2003/11/5
11月4日岸和田記念(G3)最終日 電投56#11R S級決勝 発走16:30 枠車 名前 歳 府県 期 脚 得点 逃 捲 差 ク B 11伏見 俊昭27 福島 75 S1 逃 112.64 11 13 0 0 16 22小橋 正義36 新潟 59 S1 追 110.50 0 1 11 4 1 33村上 義弘29 京都 73 S1 逃 112.86 21 5 0 0 30 44郡山 久二39 大阪 55 S1 追 104.96 0 0 4 4 1 5小倉 竜二27 徳島 77 S1 追 112.06 0 0 15 5 0 56山口 幸二35 岐阜 62 S1 追 107.96 0 0 7 4 0 7前田 拓也29 大阪 71 S1 追 107.75 0 0 12 2 0 68新田 康仁29 静岡 74 S1 逃 106.85 7 5 1 3 16 9金田健一郎36 大阪 60 S1 追 106.07 0 1 6 2 0 並び ←125 86 3794
結果
11R 小倉が地乗りから伏見ラインに切り替えて、伏見-小橋-小倉 新田-山口 村上-前田-金田-郡山で周回。
前受けした伏見を村上が抑えに出るが、伏見が突っ張って先行。小橋が踏み遅れて村上がハマる。最終ホームから番手捲りに出た村上だったが伏見も抵抗してモガきあい。最終バック小倉が単騎で自力捲り。小倉に上手く乗る形になった新田が、そらにその上を捲りきった。
1着8新田 康仁 2着6山口 幸二 3着5小倉 竜二 2車単8−6 6,160円 3連単8-6-5 30,340円
いいレースだった。車券は村上アタマでしこたま買ってはいたが「伏見と村上の火の出るような先行バトルってのも見てみたい」とも思っていたので、その点では大満足。でも1つだけ引っ掛かりがある。勝つための先行争いには見えなかったことだ。
今年に入って、記念の決勝戦で"火の出るような先行バトル"になった例に富山記念がある。小嶋と村上が丸1周以上をモガキあったレース。これは掛け値なしに見ごたえがあった。地元連覇のかかる小嶋が"暴走"するハズもなく、踏み勝った村上は、現に松本に差されただけの2着に残っている。勝つための先行争いだった。だが今回のは少し違う。どうしても伏見が「村上を潰すための先行」をしたように見えてしまうのだ。
せっかく伏見の番手にハマった村上が残り1周を残してすかさず番手捲りに出たのは、わたしは正解だと思っている。「あのままハマってりゃ楽勝だったのに」という人もいるだろうが、あのままハマってたら小倉に追い上げられ、インに詰まったところを新田に捲られている。前3日間を見る限り、村上にはあそこから踏んだらマエタクに交わされない自信はあったろうし、現にマエタクは村上を交わせてない。
格下の先行屋が格上相手にとにかく逃げるってのは競輪では定石だけど、伏見がそんな格下の選手でないのは意見が一致すると思う。すごくいいレースだっただけに、よけい残念なのだ。
逃げて9着の日 2003/6/3
「そら、選手はみんな金欲しいさかい走ってるんやんけ。金いらんのは小嶋だけや」
児玉広志−岡部芳幸で決まった2000年の立川グランプリ。岸和田場外からの帰り道でそんな会話が聞こえた。打鐘から小嶋敬二のメイチ駆け。番手捲った山田裕二の後ろにつけた児玉の優勝だった。大半の客の目には小嶋の暴走に映った。
2003年平塚ダービー決勝。神山も吉岡も勝ちあがった決勝戦だったが、オッズは2車単で山田裕二=小嶋敬二で1番人気と2番人気。結果は小嶋が逃げてズブズブの山田裕二−松本整。小嶋4着。神山にも吉岡にも先着したが、これも小嶋の暴走に映った客は多い。
小嶋が大きなレースの決勝で逃げると「暴走」だと言われるのは、もちろん、多くの客がこのレースを覚えているからだろう。1998年の豊橋ふるダビの決勝。小嶋敬二−馬渕紀明の2段駆けで稲積秀樹を優勝させてしまったレース。戦前、中部同士が別線になる雰囲気になってしまったため、中部の結束を図るためには小嶋が逃げざるを得なかったのだが、批判は大きかった。
競輪には「捲って9着より、逃げて9着のほうがマシ」という考え方がある。捲り不発では見せ場もないが、逃げれば後ろがもつれて恵まれることもある。私は、小嶋が大きなレースの決勝で暴走(とも取れる)競走をしていたのは、単に捲って勝つ自信がなかっただけなんじゃないかと思っている。捲って勝てない相手なら逃げる。小嶋ってのはそういう選手なんだと。
彼は今までは「捲れない」と思ったから逃げたのだ。今回の宮杯は「捲れる」と思ったから結果として捲り追い込みになったのだ。小嶋にとって、今回の決勝戦は「暴走」という批判に結果で反論することが出来たレースだったと思う。同時に、彼が以前に背負っていた「先行日本一」の看板を、村上義弘に譲ることを自ら認めるレースにもなったのだが。
わたしは、小嶋の「暴走」は後にも先にも豊橋ふるダビの1度だけだと思っている。現時点では、今年のグランプリで再び小嶋−山田で並ぶ可能性が高いが、メンバーが決まった段階で小嶋が「捲れる」と思うのか「捲れない」と判断するのか。楽しみにしたいと思う。
あと1週間 2002/12/23
岐阜記念の岸和田場外。バンク内では何人かの選手が練習を始めている。
なにしろ、このところ記念の場外をやりまくっている岸和田。場外発売の最中に選手が練習をしている光景はすっかり定着してしまっている。ロケットとかバイク誘導とかは見ていても面白みがあるので、それはそれで楽しみでもある。だが、あのS級のパンツはいてるのは・・・ん?
村上義弘と松本整だ。
そういえば、今日は向日町でヒラ開催をやっているのでバンクが使えない。他のA級の選手も含め8人くらいで、わざわざ京都から出向いてきたらしい。もちろん岸和田まで来るよりびわこか奈良の方が近いはずだが、あえて400バンクを選んだのであろうことは容易に想像が付く。2人とも岐阜記念に斡旋があったんじゃ・・? いや、そんな無粋なツッコミは無しだ。
バイク使っての周回とか、A級の先行の番手に松本がつけて村上が後ろから捲る競走とか、素人目に見ても他の選手より豊富な練習量。これがタイトルとる選手の練習かあ。
お客のほうもすぐ気が付いたらしく、村上や松本には声援も飛んでいる。と、いっても松本には悪いが圧倒的に村上の方が声援が多いのだが。村上も律儀に笑顔で声援に応えている。いい雰囲気。走るときは目一杯走り込んで休憩はキッチリとるメリハリの利いた練習が暗くなる時間まで続いた。ちょっとは見習え>大阪勢。
さて岐阜記念の方は、グランプリメンバーの中で唯一出場した渡邉晴智が、「どうせ無理はせえへんやろ」という客の予想を後目にタテにヨコにと踏んで4日間オール連対。敵もきっちり仕上げてるやんか。「寒いメンバー」と陰口も聞こえるグランプリだがとんでもない。いいレースが見られそうやね。ちなみに岐阜記念の決勝、ワタシの車券は渡邉晴智→渡辺秀明のほうしか無かったんだが。
チェ〜ジ ケイリン チェ〜ジ ケイリン チェ〜ジ ケイリン 2002/10/13
今回の社杯だが、思ったほど「神山びいき」が無かったな。強いて挙げれば初日の「小林大介の番手」くらいなものか。準決勝の番組なんか小野のほうがよっぽどラクな番組やったしね。まあ、神山本人も地元戦に向けて、それなりの調整で臨んで勝ち上がってきたってコトやろ。
2日目の失格審議? あれは完全にセーフでしょ。そりゃワタシが買った保文くんが落車したのはヒジョーに遺憾ですけど...。仮に失格審議に「?」をつけるなら浜口高彰の失格と違うかなあ。あれは「厳しいなあ」と思ったけどね。おかげで金田が準決に乗れたけどさ。
特別競輪とかで、番組や審議にとかく難癖つけるヒトがやたら多いが、「番組屋は神山をひいきするもの」とか「審判は神山には甘いのもの」てな思い込みはもう通用せんよ。お客の方も意識を変えていかんとあかんね。ノーベル賞取った人たちが口を揃えて言ってるでしょ。「人と同じコトしてたらダメ」って。
ま、そんなことより、ワタシが言いたいのは、もうすぐ全日本選抜だが、ちゃんと地元戦に向けて練習してんだろな>6人乗っかるが全員予選回りの大阪勢。ってことなのだが。
10年前は特別競輪を走っていた。
去年はとうとうA級3班まで落ちた。
巳原庸介(兵庫56)が復活してきている。今の競走得点は99点台。S級復帰にも手が届くところまで来ているのだ。今節も、初日特選は、捲り不発の3番手回りから自力で捲って2着。準決は番手回ってキッチリ1着。コンスタントに決勝に乗れるようになっている。
1月6日岸和田普通開催最終日 電投56#
10R A級決勝 発走16:15
他地区の自力選手が脱落してアタマは渡邊大吾で鉄板。番手は地元の松田慶一が回ってここが本命。だが、松田ではついていくのがやっと。もつれればチギれるだろう。松田が切れたら2着は・・・。今の脚なら巳原が突っ込んでくるに違いない。そう思った。
渡邊から買うなら点数は増やせない。どちらも4倍ほどしかツカない1−2と1−3の2点に、年末のグランプリの車券購入額以上の資金をブチ込んだ。
前受けした渡邊をゆっくり押さえる花村。マーク屋がごっそり花村ラインに切り替える。8番手まで下げさせられた渡邊。それでも渡邊はあっさり捲りきる。が、そんな展開で番手・松田がついていけるワケがない。渡邊が後続を5車身チギった。
みはらァ たすけてくれえ
1着1渡邊 大吾 2着2巳原 庸介 3着4山本 哲也
枠番1−2 320円 車番1−2 430円
え? タマには取った話をしたっていいじゃねえかよう。児玉−岡部の82.5倍取ったって話に比べりゃカワイイもんだろ〜が
巳原の今節は2着1着2着。「もう自分が戻ることはない」と思ったS級にまた一歩近づけたはずだ。挑戦してみて欲しいと思う。今37歳。近畿地区には30歳代後半で社杯を連覇したり、40歳超えても記念取ったりする選手もいるんだからね。
となりに座ったジイさんのタバコの煙に耐えかねて、立ち見していた。
びわこの特観席にいた。他人のタバコの煙ってのには、学生時代のパチンコ通いで免疫が出来ていたつもりだったのだが、今回となりのジイさんが吸っていたのは「しんせい」。これって確か、ニコチン・タールが
トリコロールカップ初日。この開催は、3地区(今回は南関・中部・近畿)のみから斡旋された4日制のオールA級戦。西宮の原田隆(大阪77)の復帰戦も魅力だったが、こちらを選んだ。両方ともCS中継があるのだが、先日の岸和田記念で電投口座は崩壊していた。現場へ行くしかなかった。
10R A級特選 発走16:00
近畿ヒラ開催のエース佐野梅一登場。最近こそ、警戒されて主導権を取らせてもらえず捲りの決まり手が増えているが、近畿では貴重な徹底先行タイプ。後ろの吉岡和彦はびわこでは最も信頼の置ける追い込み屋。今日はここで勝負と決めていた。
もっと安いかと思っていたが、オッズを見ると吉岡が差して5倍。佐野が押し切ると7倍ある。確かに佐野の初日特選の成績は悪いが、今日の特選は4着権利の勝ち上がり戦、キッチリ決めてくれるはずだ。岸和田記念の負け分リセットを期して、朝から温存していた資金を1=9につぎ込んだ。
後ろ攻めから先行体制に入った佐野を早めに田島が叩きに来る。さすがに警戒が厳しい。佐野が引いたところを松山発進、見事に7番手にされてしまった佐野梅一。だが、近畿のエースはそんな最悪の展開でもキッチリ捲り返した。だが、(A級の)びわこで最も信頼できるはずの番手・吉岡和彦は2センターでチギれていたのだった。
1着9佐野 梅一 2着8進藤 浩行 3着2藤田 晃英
枠番6−6 6040円 車番9−8 10330円
佐野梅一は来月からいよいよS級昇格。初戦は玉野ふるダビ。全国区では無名だけど、きっと4日間とも主導権を取りに行ってくれると思う。中村美千隆並みのS級デビュー戦は難しいかも知れないけど、ひょっとして穴を出してくれないかなっと思ってるのだ。